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製造業の生産性向上!具体的な推進ステップを解説!

~製造業こそ生産性が向上しやすい!その理由や具体的な推進ステップ、課題解決方法等を解説~
“蓄積されたノウハウを活かし、最適なシステムをトータルサポート”として様々なソリューションを提供している住友電設情報通信システム事業部が、製造業等に向けて様々な情報をお届けしたいと思っております。
今回は、製造業の生産性向上について、製造業だからこそ生産選向上に向いている理由や具体的に生産性向上を目指して進める方法と生産性向上にとって課題となるポイントやその解決方法などについて解説していきたいと思います。
中小企業こそ大事な生産性向上について実際に推進することで企業成長の礎にしてほしいと思います。是非ご覧いただき生産性向上の手助けになればと思っています。
■目次
1.なぜ製造業は生産性向上が大事なのか
2.取組事例に見る製造業の生産性向上によるメリット
3.製造業の会社で生産性向上を進める具体的なステップ
4.製造業の生産性向上の鍵を握るのは「マニュアル化」「多能工化」
5.まとめ
- なぜ製造業は生産性向上が大事なのか
現在の製造業におけるDXは他業種の比べると少し遅れている状況ですが、逆にDXを進めている事業者とそうでない事業者の競争力の差が今後大きくなってきます。特に金属加工業を含めた製造業は人手不足・技術継承の課題や、サプライチェーンのグローバル化等により、多品種・少量生産・短納期を求められる傾向があります。
日本の金属加工業では、今まで技術力により優位性を保ってきましたが、センサー技術の発達やAI・3Dプリンターなどの技術革新により、コモディティ化も進んでおり、海外製との差が埋まってくるとより技術力の強化などが必要になってきます。
商工中金の「第9回中小機械・金属工業の構造変化に関する実態調査(概要版)」の今後の経営戦略・経営上の問題点・自由記載によると「人材不足・事業承継等人的要因、設備老朽化・技術承継等技術的要因という2つの要因による大きな過渡期に来ている。現在迄の物作りに特化した手法だけでは事業の継続が難しい。製造業の共通の課題。(金属製品)」「多能工化をより一層進め、限れた機械のプロではなく、様々な機械のオペレーターを育てていく必要がある。(業務用機械・同部品)」等の記載があり、事業継承問題や事業の多角化が経営上の大きな課題になってくると思われます。
DXは単にIT化をすることではなく、デジタル技術を使い新たなビジネスモデルを構築していくことを指します。2018年の同調査でも下記の様にIOTの活用やAI・ビッグデータの活用を検討している企業が大幅に増えています。
DXの効果が発揮されるまで数年かかります。それを踏まえると、今まさに取り組みをスタートしていくことが数年後の将来を左右すると言えます。
出典:商工中金 第9回中小機械・金属工業の構造変化に関する実態調査(概要版)
https://shokosoken.or.jp/chousa/youshi/30nen/30-7_01.pdf
- 取組事例に見る製造業の生産性向上によるメリット
金属加工業界においてのDXでは、今までの製造プロセスやビジネスモデルを、デジタル技術を活用して変革していくことです。これは、まず、機械や設備にセンサーを取り付け、リアルタイムデータの収集を行い、そのデータから効率的な生産スケジュールの最適化や品質の統制を行うことが第一歩です。さらに、クラウドやビッグデータとして情報を収集し、それを解析することで、需要予測から在庫管理、サプライチェーンの最適化など、ビジネスプロセス全体の変革を実現できるようにしていきます。このようにDXによって、金属加工業界はできる限り無駄を排除していく運営が重要となり、そのことで市場競争において大きなアドバンテージを獲得できることになります。
金属加工業でDX(デジタルトランスフォーメーション)の一番のポイントは、オートメーション化です。今まで手作業で行われていた複雑なプロセスを機械化し、速度と精度が大幅に向上させることです。オートメーションは作業を標準化し、人が介在する部分を減らすことで人為的ミスを減少させ、全体的な品質の向上につながります。また、重労働の軽減を行うことや熟練工しかできないことを減らし、多能工化することにもつながります。そうすることで企業の労働環境改善にも繋がり、今まで雇用しなかった層の雇用も可能になることで、人材不足の解消にもつながります。オートメーションがもたらす、生産効率の進歩は、金属加工業にとって新たな競争力をもたらす重要な一歩なのです。
オートメーション化の最大のメリットは作業効率UPとコスト削減です。オートメーション化(自動化)された機械は人と違い休む必要もないため、一定の品質と速度を維持したまま24時間稼働するも可能です。そうすることで、生産ラインの稼働率を最大限に引き上げ、生産力を測ることができ、人件費の削減にもつながります。金属加工業では、精度が高く緻密な作業が求められますが、オートメーション化することで品質維持にも効果があります。さらに、作業員がリスクの高い作業をしなくて済むので、その分をより付加価値の高い業務を担ってもらうことでビジネスモデルの変革や新規事業開発なども可能になり、企業価値の向上も図れます。
次のポイントは品質管理です。今までの手法は、人の目視検査や測定が主流でしたが、これではばらつきが生じることや、人員不足により生産性が低下するリスクがあります。そこで、画像処理技術を駆使した検査装置や、ディープラーニングを用いたAI検査システムの導入なども考えることができます。これらの技術により、短時間では発見できない微細な欠陥も高精度で短時間に検出することも可能となり、製品の品質向上や生産効率の改善に貢献できます。
他にも、収集したデータを活用したサプライチェーンの改善や、市場予測に基づいた生産効率の向上などもDXにより実現できます。現在の自社の課題を洗い出し、課題解決のために効果的なものを検討していくことが大事です。
弊社では、グロサポという製造業を対象とした生産等に関するデータで未活用のデータ(以下、データ)の可視化と、データの具体的な活用方法について、専門家が定期的にアドバイスを行うサービスを実施しています。
※グロサポソリューション動画はこちら ※クリックでYoutube動画が再生されます
※グロサポはIT補助金対象ソリューションです。
グロサポ活用の2つの事例を下記のリンクでご紹介します。是非ご確認ください。
事例1:工作機械の稼働率向上を図るためにグロサポを採用
https://www.sem.co.jp/inet/result/detail/2
事例2:より効率的な製造ラインの運用に繋げるためにグロサポを採用
https://www.sem.co.jp/inet/result/detail/1
まずは大きな費用を掛けずデータ収集を行い、効果的な改善方法を決めていき将来像と目標値を設定しながら少しづつ領域を拡大していく方が資金的にも安心ですし強く推進をしていくための確信が持ちやすいので第一歩としてデータ収集と分析から初めましょう。
- 製造業の会社で生産性向上を進める具体的なステップ
いざDXを進めていこうと考えると課題も見えてきます。金属加工業におけるDXの課題は以下のようなものがあります。
- DXを推進する人材不足・スキル不足
DXを推進するためには、デジタル技術やデータ分析のスキルが必要不可欠です。しかし、現在金属加工業に従事している人材は、これらのスキルを持っていない場合や難しいと毛嫌いすることも多いです。
解決策としては、現在の従業員をリスキリング(再教育)やアップスキリング(技術の向上)するために研修プログラムを導入する方法が考えられます。ただ、これも現在の仕事をしながらスキルを習得するのは難しいと考える人も多いので、外部の専門的なスキルを持つ人材を採用することや、研修や外部委託なども一つの方法となります。
- コストの問題
オートメーション化をする等には新しい設備の導入等の設備投資や初期投資必要です。特に中小企業にとっては大きな負担だと感じるでしょう。
投資費用の解決策の一つは、国や自治体が提供する補助金や助成金を活用することが有効です。特に国は、製造業、その中でも特に金属加工業を、日本経済の根幹を支える産業の一つと考えています。そのためDX推進のためのサポートは多くあります。例えばIT補助金や事業再構築補助金等比較的大きな金額の補助金も準備されています。最近はクラウドサービスやサブスクリプションサービスなど初期コストを抑えることのできるサービスも多くありますので専門家に相談しながら自社に最適な方法を検討してください。
- 意識の問題
金属加工業におけるDXは、単なる技術や設備の導入だけでなく、業務全体・業界全体を革新する大きな変革です。そのような意識を持って目の前の課題だけでなく、持続可能な企業の在り方を想像しながら進めていく必要があります。特にDX推進に重要なのはトップ(社長)がリーダーシップを取り全社的な取り組みとして従業員を巻き込んで行けるかが最も重要なポイントです。
企業の中長期的な将来像を描きそのビジョンや目標・目的を従業員一人一人にまで落とし込み共感してもらうことでDXは大きく進みます。
- 製造業の生産性向上の鍵を握るのは「マニュアル化」「多能工化」
DXはIT化やスマートファクトリー化とは違い、デジタル技術を使った設備導入をすることがゴールではありません。ゴールはあくまでもデジタル技術を使い“企業変革”を行うことです。
DXを成功させるポイントは、まずはトップ自らが、DX推進の目的とゴールを明確にし、ビジョンと戦略、そして着実な実行ができるような管理体制を構築することが必要です。そこで今回は、金属加工業のDXを成功に導くための4つのステップをご紹介します。
- 現状分析と課題の特定
DXを成功させるためには、まず自社の現状を把握し、課題を特定することが重要です。具体的には、以下のような点について分析する必要があります。
- 業務プロセス・生産プロセスの非効率箇所の特定と状況
- データの収集とその活用方法の検討
- 人材不足・スキル不足の特定と解決方法の検討
- 設備の老朽化等の現状把握とニーズに基づいた設備
- 将来の顧客ニーズの変化を想定
これらの課題を明確にすることで、DXによって何を解決すればどのような未来像が描けるかまで具体化にすること大事です。
- DXビジョンの策定
課題が特定できたら、DXによって実現したい未来像を具体的に描いたDXビジョンを策定します。DXビジョンは、経営層だけでなく、現場の従業員にも共有し、しっかり理解できることが重要です。
DXビジョンを策定する際には、以下の点に留意する必要があります。
- 会社の経営戦略と整合性があること
- 目的が明確であること
- 目的に向けた具体的な定量目標を掲げていること
- 目標はマイルストーンであり、社会情勢や取り巻く環境を踏まえ見直しや変更できる仕組みになっていること
- 従業員までもが自身のキャリアビジョンと合わせて共感できるようなストーリー性があること
- 具体的な施策の立案と実行
DXビジョンを策定したら、それを実現するための具体的な施策を立案し、実行に移します。具体的な施策としては、以下のようなものが挙げられます。
- 業務・生産プロセスのデジタル化
- データ収集と分析を行い改善のPDCAを定期的に行う仕組みの構築
- サイバーセキュリティ対策
- 自動化・ロボティクスの活用
- IoTやAIなどの先端技術の導入
- 働き方改革やそれに伴う人材の多様化
- 新規事業の創出、サプライチェーンの見直し
さらにこれらの施策を実行する際には、以下のような点に注意し対応を検討しておく必要があります。
- 予算とスケジュール、定量目標を明確にすること
- 関係者とのコミュニケーションを密にすること
- 変化への抵抗感を払拭すること
- 積極的な外部人材や外部業者の活用
- 定期的な見直しと改善
DXは設備の変更やデジタル技術の導入等を一度入れて完了するものではなく、継続的に見直しと改善が必要です。目的を指標として定期的に、目標数値や成果を測定し、必要に応じて施策を修正することで、DXを成功に導くことができます。
DXを推進するために他社の事例が気になると思います。ただ、他社事例は参考にはなりますが、DX導入で重要なのは自社の人材の理解度や協力度です。そのため他社で成功した事例を模倣するのではなく、参考にしながら自社にあったDXが何かを考えることです。そして着実な実行ができる体制を構築することが重要です。着実な実行を支えるためには統率する人材を育てるか、社内環境に惑わされない社外の人材活用も大事になります。自社に合ったDXを推進することで、競争力を強化し、持続的な成長を実現することができます。
※参考情報**
参考:製造業DX推進アプローチ研究会「製造業DXにおける4つの推進アプローチをご紹介」
https://juas.or.jp/cms/media/2023/05/22_mfdx_ver3.pdf
- まとめ
中小企業の金属加工業におけるDXは、人材や資金、ノウハウなどの課題を克服し、自社に合った施策を推進することが重要です。事例でもわかるように規模が小さくても規模にあったIOT化からビジネスモデルを変革していくDX化まで進めることは可能です。重要なことは、現状の環境分析し未来の環境を想像して、できる事から積極的に取り組んでいくことです。事例にもあった山口製作所でもDX人材が元々いたわけではなく、それぞれが取り組む中で学んでいくことで実現しています。そのためには企業経営者自体がDXの重要性や必要性を強く感じ、全社的な取り組みにするとともに、DXの取り組みは企業に明るい未来をもたらし、それによって働く人にも明るい未来が見えてくると感じさせ、楽しみながら進める環境が重要ではないでしょうか。
今回ご紹介した事例は、中小企業の金属加工業におけるDX成功の一つのヒントとなると思います。各事例については出典元の資料に詳細が記載されていますので合わせてご確認ください。


