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製造業DXの課題と対策事例3選(金属加工業編)

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~金属加工業だからこそいきるDX!進めるための課題を知りDX推進を加速して企業成長につなげよう!!~

“蓄積されたノウハウを活かし、最適なシステムをトータルサポート”として様々なソリューションを提供している住友電設情報通信システム事業部が、製造業等に向けて様々な情報をお届けしたいと思っております。

今回は、金属加工業編ということで金属加工業でのDXを中心に解説をしていきたいと思います。金属加工業ならではのDXの事例や課題を知ることで、DX推進を加速させて企業の持続的な成長の礎にしてほしいと思います。是非ご覧いただき、DXを推進していく手助けになればと思っています。

DXについては別の記事「製造業DXとは?」を御参照ください。
https://smartdx.sem.co.jp/media/dx/a9

■目次
1.なぜ今製造業のDXが重要なのか?
2.金属加工業のDX化によって実現できることは
3.金属加工業のDXの課題は?
4.DXを成功させるポイントと4つのステップ
5.金属加工業におけるDX事例
6.まとめ

1. なぜ今製造業のDXが重要なのか?
製造業のDXは、昨今の激動の時代を生き抜くための鍵となり企業の生き残りをかけた変革になっています。近年の製造業の事業環境は、少子高齢化による労働力不足、国際競争の激化、資源・物価高や世界紛争によるサプライチェーンの混乱の影響など、様々な課題に直面しています。こうした状況を乗り越え、競合他社との競争力を維持するためにも、“製造現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)”が不可欠となってきています。
製造現場のDXとは、最新のICT(情報通信技術)を活用しながら現場作業を刷新して業務の効率化、品質の向上を行いながら新たなビジネスモデルを創出し企業の変革を起こすことです。独立行政法人情報処理推進機構 (IPA)では製造業のDX推進の定義を以下の様に定めています。
「顧客価値を高めるため、製造分野で利用されている製造装置や製造工程の監視・制御( OT )などのデジタル化を軸に、 IT との連携により製品やサービス、ビジネスモデルの変革を実現すること 」
※参考資料:独立行政法人情報処理推進機構 (IPA)「製造業DXの理解」
https://www.ipa.go.jp/digital/dx/mfg-dx/ug65p90000001kqv-att/000093470.pdf

現在の製造業におけるDXは他業種の比べると少し遅れている状況ですが、逆にDXを進めている事業者とそうでない事業者の競争力の差が今後大きくなってきます。特に金属加工業を含めた製造業は人手不足・技術継承の課題や、サプライチェーンのグローバル化等により、多品種・少量生産・短納期を求められる傾向があります。
日本の金属加工業では、今まで技術力により優位性を保ってきましたが、センサー技術の発達やAI・3Dプリンターなどの技術革新により、コモディティ化も進んでおり、海外製との差が埋まってくるとより技術力の強化などが必要になってきます。
商工中金の「第9回中小機械・金属工業の構造変化に関する実態調査(概要版)」の今後の経営戦略・経営上の問題点・自由記載によると「人材不足・事業承継等人的要因、設備老朽化・技術承継等技術的要因という2つの要因による大きな過渡期に来ている。現在迄の物作りに特化した手法だけでは事業の継続が難しい。製造業の共通の課題。(金属製品)」「多能工化をより一層進め、限れた機械のプロではなく、様々な機械のオペレーターを育てていく必要がある。(業務用機械・同部品)」等の記載があり、事業継承問題や事業の多角化が経営上の大きな課題になってくると思われます。
DXは単にIT化をすることではなく、デジタル技術を使い新たなビジネスモデルを構築していくことを指します。2018年の同調査でも下記の様にIOTの活用やAI・ビッグデータの活用を検討している企業が大幅に増えています。


DXの効果が発揮されるまで数年かかります。それを踏まえると、今まさに取り組みをスタートしていくことが数年後の将来を左右すると言えます。

出典:商工中金 第9回中小機械・金属工業の構造変化に関する実態調査(概要版)
https://shokosoken.or.jp/chousa/youshi/30nen/30-7_01.pdf

また、2025年版ものづくり白書を見ると、製造工程におけるデジタル技術の活用を従業員別で調査しており、製造の工程においては、「CAD/CAM」、「ロボット」、「プログラミング・ソフトウェア・情報システム」、「制御技術」及び「センサー」の導入が多くなっている。このうち、「ロボット」、「制御技術」及び「センサー」については、従業員数301人以上の企業では導入が6割を超えているものの、従業員数50人以下の企業では導入が3割程度にとどまっている。このことから、小規模事業者においては、一定のデジタル技術の導入は行われているが、製造工程における導入はまだ大きく進んでいないことがわかります。今後少子高齢化が進むことは必ず来る未来であり、省力化や技術の伝承をどのようにしていくかが中小企業の今後を決める要素になってきます。


出典:経済産業省 「2025年版 ものづくり白書」
https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2025/pdf/all.pdf

2. 金属加工業のDX化によって実現できることは?
金属加工業界においてのDXでは、今までの製造プロセスやビジネスモデルを、デジタル技術を活用して変革していくことです。これは、まず、機械や設備にセンサーを取り付け、リアルタイムデータの収集を行い、そのデータから効率的な生産スケジュールの最適化や品質の統制を行うことが第一歩です。さらに、クラウドやビッグデータとして情報を収集し、それを解析することで、需要予測から在庫管理、サプライチェーンの最適化など、ビジネスプロセス全体の変革を実現できるようにしていきます。このようにDXによって、金属加工業界はできる限り無駄を排除していく運営が重要となり、そのことで市場競争において大きなアドバンテージを獲得できることになります。
金属加工業でDX(デジタルトランスフォーメーション)の一番のポイントは、オートメーション化です。今まで手作業で行われていた複雑なプロセスを機械化し、速度と精度が大幅に向上させることです。オートメーションは作業を標準化し、人が介在する部分を減らすことで人為的ミスを減少させ、全体的な品質の向上につながります。また、重労働の軽減を行うことや熟練工しかできないことを減らし、多能工化することにもつながります。そうすることで企業の労働環境改善にも繋がり、今まで雇用しなかった層の雇用も可能になることで、人材不足の解消にもつながります。オートメーションがもたらす、生産効率の進歩は、金属加工業にとって新たな競争力をもたらす重要な一歩なのです。
オートメーション化の最大のメリットは作業効率UPとコスト削減です。オートメーション化(自動化)された機械は人と違い休む必要もないため、一定の品質と速度を維持したまま24時間稼働するも可能です。そうすることで、生産ラインの稼働率を最大限に引き上げ、生産力を測ることができ、人件費の削減にもつながります。金属加工業では、精度が高く緻密な作業が求められますが、オートメーション化することで品質維持にも効果があります。さらに、作業員がリスクの高い作業をしなくて済むので、その分をより付加価値の高い業務を担ってもらうことでビジネスモデルの変革や新規事業開発なども可能になり、企業価値の向上も図れます。
次のポイントは品質管理です。今までの手法は、人の目視検査や測定が主流でしたが、これではばらつきが生じることや、人員不足により生産性が低下するリスクがあります。そこで、画像処理技術を駆使した検査装置や、ディープラーニングを用いたAI検査システムの導入なども考えることができます。これらの技術により、短時間では発見できない微細な欠陥も高精度で短時間に検出することも可能となり、製品の品質向上や生産効率の改善に貢献できます。
他にも、収集したデータを活用したサプライチェーンの改善や、市場予測に基づいた生産効率の向上などもDXにより実現できます。現在の自社の課題を洗い出し、課題解決のために効果的なものを検討していくことが大事です。

弊社では、グロサポという製造業を対象とした生産等に関するデータで未活用のデータ(以下、データ)の可視化と、データの具体的な活用方法について、専門家が定期的にアドバイスを行うサービスを実施しています。



■グロサポソリューション動画 ※クリックでYoutube動画が再生されます

※グロサポはIT補助金対象ソリューションです。

グロサポ活用の2つの事例を下記のリンクでご紹介します。是非ご確認ください。
事例1:工作機械の稼働率向上を図るためにグロサポを採用
    https://www.sem.co.jp/inet/result/detail/2

事例2:より効率的な製造ラインの運用に繋げるためにグロサポを採用
    https://www.sem.co.jp/inet/result/detail/1
  
まずは大きな費用を掛けずデータ収集を行い、効果的な改善方法を決めていき将来像と目標値を設定しながら少しづつ領域を拡大していく方が資金的にも安心ですし強く推進をしていくための確信が持ちやすいので第一歩としてデータ収集と分析から初めましょう。

3. 金属加工業のDXの課題は?
いざDXを進めていこうと考えると課題も見えてきます。金属加工業におけるDXの課題は以下のようなものがあります。
① DXを推進する人材不足・スキル不足
DXを推進するためには、デジタル技術やデータ分析のスキルが必要不可欠です。しかし、現在金属加工業に従事している人材は、これらのスキルを持っていない場合や難しいと毛嫌いすることも多いです。
解決策としては、現在の従業員をリスキリング(再教育)やアップスキリング(技術の向上)するために研修プログラムを導入する方法が考えられます。ただ、これも現在の仕事をしながらスキルを習得するのは難しいと考える人も多いので、外部の専門的なスキルを持つ人材を採用することや、研修や外部委託なども一つの方法となります。 
② コストの問題
オートメーション化をする等には新しい設備の導入等の設備投資や初期投資必要です。特に中小企業にとっては大きな負担だと感じるでしょう。
投資費用の解決策の一つは、国や自治体が提供する補助金や助成金を活用することが有効です。特に国は、製造業、その中でも特に金属加工業を、日本経済の根幹を支える産業の一つと考えています。そのためDX推進のためのサポートは多くあります。例えばIT補助金や事業再構築補助金等比較的大きな金額の補助金も準備されています。最近はクラウドサービスやサブスクリプションサービスなど初期コストを抑えることのできるサービスも多くありますので専門家に相談しながら自社に最適な方法を検討してください。 
③ 意識の問題
金属加工業におけるDXは、単なる技術や設備の導入だけでなく、業務全体・業界全体を革新する大きな変革です。そのような意識を持って目の前の課題だけでなく、持続可能な企業の在り方を想像しながら進めていく必要があります。特にDX推進に重要なのはトップ(社長)がリーダーシップを取り全社的な取り組みとして従業員を巻き込んで行けるかが最も重要なポイントです。
企業の中長期的な将来像を描きそのビジョンや目標・目的を従業員一人一人にまで落とし込み共感してもらうことでDXは大きく進みます。
DXの効果を最大化させるためには、多くの企業が実施しているコスト削減だけではなくDX導入・推進の目的を売上や利益の向上、新商品・新市場の開拓にシフトしていくことが重要です。
その為には、部署ごとにDX推進を行うのではなく、会社全体の取組として推進していくことが重要です。


4. DXを成功させるポイントと4つのステップ
DXはIT化やスマートファクトリー化とは違い、デジタル技術を使った設備導入をすることがゴールではありません。ゴールはあくまでもデジタル技術を使い“企業変革”を行うことです。
DXを成功させるポイントは、まずはトップ自らが、DX推進の目的とゴールを明確にし、ビジョンと戦略、そして着実な実行ができるような管理体制を構築することが必要です。そこで今回は、金属加工業のDXを成功に導くための4つのステップをご紹介します。
① 現状分析と課題の特定
DXを成功させるためには、まず自社の現状を把握し、課題を特定することが重要です。具体的には、以下のような点について分析する必要があります。
 業務プロセス・生産プロセスの非効率箇所の特定と状況
 データの収集とその活用方法の検討
 人材不足・スキル不足の特定と解決方法の検討
 設備の老朽化等の現状把握とニーズに基づいた設備
 将来の顧客ニーズの変化を想定
これらの課題を明確にすることで、DXによって何を解決すればどのような未来像が描けるかまで具体化にすること大事です。
② DXビジョンの策定
課題が特定できたら、DXによって実現したい未来像を具体的に描いたDXビジョンを策定します。DXビジョンは、経営層だけでなく、現場の従業員にも共有し、しっかり理解できることが重要です。
DXビジョンを策定する際には、以下の点に留意する必要があります。
 会社の経営戦略と整合性があること
 目的が明確であること
 目的に向けた具体的な定量目標を掲げていること
 目標はマイルストーンであり、社会情勢や取り巻く環境を踏まえ見直しや変更できる仕組みになっていること
 従業員までもが自身のキャリアビジョンと合わせて共感できるようなストーリー性があること

③ 具体的な施策の立案と実行
DXビジョンを策定したら、それを実現するための具体的な施策を立案し、実行に移します。具体的な施策としては、以下のようなものが挙げられます。
 業務・生産プロセスのデジタル化
 データ収集と分析を行い改善のPDCAを定期的に行う仕組みの構築
 サイバーセキュリティ対策
 自動化・ロボティクスの活用
 IoTやAIなどの先端技術の導入
 働き方改革やそれに伴う人材の多様化
 新規事業の創出、サプライチェーンの見直し
さらにこれらの施策を実行する際には、以下のような点に注意し対応を検討しておく必要があります。
 予算とスケジュール、定量目標を明確にすること
 関係者とのコミュニケーションを密にすること
 変化への抵抗感を払拭すること
 積極的な外部人材や外部業者の活用
④ 定期的な見直しと改善
DXは設備の変更やデジタル技術の導入等を一度入れて完了するものではなく、継続的に見直しと改善が必要です。目的を指標として定期的に、目標数値や成果を測定し、必要に応じて施策を修正することで、DXを成功に導くことができます。

DXを推進するために他社の事例が気になると思います。ただ、他社事例は参考にはなりますが、DX導入で重要なのは自社の人材の理解度や協力度です。そのため他社で成功した事例を模倣するのではなく、参考にしながら自社にあったDXが何かを考えることです。そして着実な実行ができる体制を構築することが重要です。着実な実行を支えるためには統率する人材を育てるか、社内環境に惑わされない社外の人材活用も大事になります。自社に合ったDXを推進することで、競争力を強化し、持続的な成長を実現することができます。

※参考情報**
参考:製造業DX推進アプローチ研究会「製造業DXにおける4つの推進アプローチをご紹介」
https://juas.or.jp/cms/media/2023/05/22_mfdx_ver3.pdf
参考:製造業DX推進アプローチ研究会2023年度成果資料
https://juas.or.jp/cms/media/2024/05/K12_FY23.pdf


5. 金属加工業におけるDX事例3選
近年、製造業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)が急速に進んでいます。金属加工業も例外ではなく、多くの企業がDXへの取り組みを始めています。
しかし、中小企業の場合、大企業と比べて人材や資金、ノウハウなどの面で課題を抱えていることが多く、DXを成功させることが難しいという声も聞かれます。
そこで今回は、中小企業の金属加工業におけるDXの成功事例をご紹介します。

① 株式会社山口製作所(新潟県小千谷市)
山口製作所は、創業1968年の従業員数28人のプレス加工会社です。同社は、納品書作成システムから始め、社内の情報管理・作業効率化を目的に、IoTを活用した生産管理システムの開発に着手し一度の手入力で在庫管理、受発注処理なども行える独自の生産管理システムを開発し、受注から出荷までをキーボードレスで進められる仕組みを実現しました。
また、製品検査や出荷検収の工程も自動化を図っています。検査工程では、測定のためのプログラム生成ソフトを導入し、自動測定器で測った値をサーバーに自動で転送している。例えば、製造した金型はCNC三次元測定機で自動測定し、寸法を計測データとして管理する。寸法を手書きで記録し、P C へ入力していた従来の作業方法と比べ、作業量は4分の1に減っているそうです。
同社の取組のポイントは以下の2点
(1) 高付加価値化の要を新工法開発と定め、人員やリソースを確保するためにデジタル技術をフル活用。
(2) 新工法開発による新業務獲得、継続的に“稼ぐ力”を創出するための社外連携体制の構築など、様々な成果を出しつつ、収益を高めるために何ができるかを常に考え行動し続ける。
出典: https://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/iot_robot/data/2020_jireishu.pdf

2. 株式会社山本金属製作所(大阪府大阪市)
株式会社山本金属製作所は、1965年創業から自転車の変速機器やブレーキ、油圧関連の金具、ホース接手などの部品加工を取引先から請け負っていたが、リーマンショック後の業績低迷を受けDXへの取り組みを加速し結果として2022年には経済産業省が所管する「DX Selection2022」のグランプリを取得している。
同社は、「機械加工にイノベーションを起こす」を企業存在意義と定義し、3つのコア技術を武器に、機械加工というものづくりプロセスからの新たな価値の創造に取り組む企業です。
【3つのコア技術】
①精密加工技術
②ロボットシステムインテグレーション
③センシング制御・計測評価
具体的な取り組みとして加工現象を見える化するための技術の研究・開発を2011年より取組み、金属の切削加工の際に生まれる熱や振動、負荷などを計測するためのセンサーを搭載した計測機器を独自に開発。加工現象をモニタリングしながら加工時の課題や問題点をリアルタイムでチェック。その場で見直しや調整を行うので、スピーディーに課題に対応でき、加工の精度が上がり、生産性も向上。取引先からの信頼も高まっていった。
同社では、外注に頼り切るのではなく、社内の人材が担い手となって DX の取組を推進しており、必要な人材を様々な採用チャネルを活用して積極的に採用している。
一方、取組によっては自社に閉じることなく、外部機関・人材とも積極的に連携し、その知見を活用。例えば、大学・研究機関と連携して共同研究を実施しながら、新技術や商品の開発にも取り組んでいる。また、 DXの取組を進めるに当たって、現場では、従業員の間に、「ITベンダーの言葉がわからない」「IT ベンダーはものづくりの現場のことを知らない」といった摩擦がどうしても生じる。そのため、デジタル技術と現場をどちらもある程度理解している「橋渡し」できる人材の存在が非常に重要となるが、同社ではデジタル推進室がその役割を担うことで、取組の推進に貢献している。
出典: https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/investment/dx-chushoguidebook/tebiki2.0archives.pdf

3. 株式会社樋口製作所(岐阜県各務原市)
株式会社樋口製作所は、1937年創業し、金属プレス専門メーカーとして、創業以来拘ってきた深絞り技術や、金型・設備の内製と共に、あらゆる素材に対応した工法開発により、軽量化・新製品開発・カーボンニュートラル対応など、顧客の要望に合わせた提案を強みとしてDXに積極的に取組み2025年には経済産業省が所管する「DX Selection2025」で優良事例となっています。同社は、変化の激しい現代で世界を視野に金属プレス専門メーカーとして培ったノウハウに革新する最新技術を融合した新たなもの作りスタイルを確立し、世界市場で求められる企業となるべく、変化を恐れない探究心と更なる価値創造マネージメントを強化でDXを推進しています。
【DXの取組プロジェクト】
① データの全社共有生産設備や現場で使用しているアプリなどから取得したデータを社内プラットフォームに集積し、各部署が必要なデータをリアルタイムで引きだせる社内ポータルを開発。
② 取得データ活用による設備の自律化生産マスターデータと原材料・金型の属性、従業員の個人属性、保全実施情報など複数の情報を照合し、完全一致または履行の確認ができなければ生産設備にインターロックをかけるシステム「Check Master」(製造管理装置・特許取得済)をすべて自社で開発。
③ 技術伝承システム開発による属人化ノウハウの社内共有3D図面を読み込ませれば、プレス加工による生産が可能であるか(製造実現性の確認)を判別するシステム「Hawk AI」を開発。
④ 管理者AIの開発による業務の効率化と高度化過去のデータから生産やメンテナンスに対する注意点を上司に代わって製造担当者に伝えてくれるAIシステム(Lai-ser)の開発。⑤地域のあらゆる業種に対するDX支援サービスへの取組これまで当社が培ったDX推進ノウハウを地域のあらゆる業種の方々に役立ててもらうため、DX推進支援サービスを開始。
【DX推進の成果】
① 年間8,100時間の労働時間の削減
② 一人当たり生産性2022年2.12百万円/日⇒ 2024年2.85百万円/日
③ 客先監査対応時間40%減、客先クレーム対応時間半日⇒数分
④ 客先流出不具合件数2019年 3.59件/月⇒ 2024年0.79件/月
⑤ 不具合損失対売上比2019年0.79%⇒ 2024年0.46%(2024年目標0.50%)
•これらの業務効率改善により生まれた空き時間を本来の創造的な業務・スキルアップ機会に充てられるようになった。•データに基づく意思決定プロセスが確立し、リアルタイムな情報共有により業務効率が飛躍的に向上した。
その結果生産性が向上し企業の競争力の強化を図っています。

出典: https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/investment/dx-chukenchushotebiki/dx-chukenchushotebiki_2025.pdf


6. まとめ
中小企業の金属加工業におけるDXは、人材や資金、ノウハウなどの課題を克服し、自社に合った施策を推進することが重要です。事例でもわかるように規模が小さくても規模にあったIOT化からビジネスモデルを変革していくDX化まで進めることは可能です。重要なことは、現状の環境分析し未来の環境を想像して、できる事から積極的に取り組んでいくことです。事例にもあった山口製作所でもDX人材が元々いたわけではなく、それぞれが取り組む中で学んでいくことで実現しています。そのためには企業経営者自体がDXの重要性や必要性を強く感じ、全社的な取り組みにするとともに、DXの取り組みは企業に明るい未来をもたらし、それによって働く人にも明るい未来が見えてくると感じさせ、楽しみながら進める環境が重要ではないでしょうか。
今回ご紹介した事例は、中小企業の金属加工業におけるDX成功の一つのヒントとなると思います。各事例については出典元の資料に詳細が記載されていますので合わせてご確認ください。
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